敬老の日は、日本の国民の祝日の一つで、高齢者を敬う日です。日付は9月の第3月曜日です。2002年(平成14年)までは毎年9月15日を敬老の日としていましたが、2003年(平成15年)から現行の規定となっています。 敬老の日の由来には諸説ありますが、一つの説として、1947年に兵庫県多可郡野間谷村(現在の多可町)で「お年寄りを大切にし、お年寄りの知恵を生かした村作りをしよう」という考えのもと「としよりの日」が提唱されたことが始まりであるとされています。この「としよりの日」が全国へ広がり、敬老の日が制定されることにつながったと考えられています。他にも、聖徳太子が悲田院を建立した日や元正天皇が養老の滝に御幸した日など、様々な説があります。

敬老の日は、高齢者を敬う日です。贈り物をする際には、相手の気持ちを尊重することが大事です。贈り物における熨斗(のし)の表書きは、「祝敬老の日」「敬寿」「御祝」などが一般的です。また、熨斗も紅白や金銀の水引がついた「お祝い」用を用意しましょう。結婚式や快気祝いなど、「一回きりであるほうがいい」お祝いではほどけない結び切りの水引にしますが、敬老の日は「何度でもお祝いしたい」ものですから、ほどけやすい=何度でも繰り返せる、ちょう結びの水引にします。
大切なのはお祖父様、お祖母様に喜んでもらうことです。身内であるお孫さんやご家族からの贈り物ということで、カジュアルなギフトであれば正式な熨斗にこだわらなくてもいいかもしれません。イラスト入りなど、楽しんでいただけるものを選んでも、十分お気持ちは伝わるでしょう。

贈り物を選ぶ際には、縁起が悪いものは避けましょう。 食べ物は喜ばれる定番のギフトで、特に高級感のある和菓子は大変人気があります。

敬老の日と老人の日は、名前が似ていますが、異なる日です。敬老の日は、国民の祝日に関する法律(祝日法)で定められた国民の祝日であり、9月の第3月曜日になります。一方、老人の日は、老人福祉法によって定められた記念日であり、9月15日になります。 敬老の日と老人の日の違いは、実施日、祝日法と老人福祉法、祝日と記念日のほかに、趣旨にも違いがあります。敬老の日の趣旨は、多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝うことです。一方、老人の日の趣旨は、国民の間に広く老人の福祉についての関心と理解を深めるとともに、老人に対し自らの生活の向上に努める意欲を促すことです。 また、老人福祉法では、9月15日から21日までの一週間を「老人週間」としています。高齢化社会が進む時代においては、どちらも大切な日といえます。意識していきたいですね。